宇都宮ギョーザが再び首位の訳

ギョーザ専門店が多く、「ギョーザのまち」として知られる宇都宮市は、1世帯(2人以上)平均のギョーザ購入額(総務省家計調査)が4年ぶりに1位になった。どのようにして首位に返り咲くことができたのか、調べてみた。

JR宇都宮駅から20分ほど歩いた宇都宮市中心街。宇都宮二荒山神社近くには、大通りと並行する「宮島町通り」の約100メートルの間に、ギョーザ専門店、ギョーザののぼりを掲げるラーメン店が計5店集まる。「みんみん」「正嗣(まさし)」といった双璧の専門店をはじめ、各店に入店待ちの列ができることも多い。

1カ月前、両店で食べたという前橋市の無職、富沢かよ子さん(77)は「宇都宮のギョーザは前から知っている。スーパーでも買えるけど、やっぱり店で食べてみたくて1カ月前に友達と来た。おいしかったので今度は夫を連れて来ました」。金曜日の午前11時すぎ、両店の前には早くも列ができていた。宇都宮市はギョーザ専門店が集中しているだけでなく、全国の県庁所在地と政令指定都市を対象にした総務省家計調査のギョーザ購入額でも常に上位に位置する。

平成29年の購入額は1世帯(2人以上)平均4258円で、浜松市の3582円を上回った。浜松市に3年連続で1位を奪われていた宇都宮市が、25年以来の1位に返り咲いたのだ。宇都宮市は8年からは15年間連続1位だったが、23年以降は浜松市との競り合いが続いている。

ただ、総務省家計調査のギョーザ購入額は、スーパーやテークアウト専門店などで総菜として購入した商品の集計。外食は含まれないので、ギョーザ専門店や中華料理店での飲食と、みやげ用の持ち帰りは反映されない。そのため、近年では市や商工関係者も順位にこだわってこなかった。

「首位奪還」も同市主催の目立ったセレモニーなどはないが、「ギョーザのまち宇都宮」をPRできる分かりやすい結果が出たことに変わりはない。同市の佐藤栄一市長は「順位に一喜一憂するものではないが、市民と積み重ねてきたまちづくりのたまものだ。引き続き、ギョーザを核とした観光振興を推進していきたい」とコメント。同市観光交流課は「競い合うというよりも、全国餃子(ギョーザ)サミット参加の地域などと一緒になってギョーザを盛り上げ、まちづくりを進めたい」と今後を見据える。

約80店が加盟する宇都宮餃子会の鈴木章弘事務局長(45)は「ギョーザが注目され、多くの市民がギョーザをこよなく愛していることがうれしい。ギョーザの食文化が底上げされる意味で喜ばしい」と話した。

なぜ1位になったのか。鈴木さんは「それは誰にも分からない」という。スーパーの関係者とは常に情報交換しているが、「ギョーザの売れ行きは好調だが、急に伸びたとかいう実感はないというのが現場の声」と明かす。一方、宇都宮市観光交流課は「専門的な分析ではないが」とした上で、昨夏にギョーザが題材の映画撮影が市内であり、影響があったのではないか」との見方を示す。

ギョーザが題材の映画とは、人気女優、足立梨花さんが出演する「キスできる餃子」。昨年8月17日~9月8日、天候に悩ませられながら、宇都宮市内各地で撮影された。ロケそのものが話題になり、街中にポスターが掲出されて、多くの人がギョーザに“注目した”。一方で、「それほど大きな要因になるだろうか」との首をかしげる関係者も。公開予定は今春で、公開に向けた大きな宣伝もまだ展開されていない段階だが、今年以降の足固めにはつながりそうだ。

映画は「アンフェア」などで知られる作家、秦建日子(はた・たけひこ)さんが三重県桑名市を舞台にした「クハナ!」(28年公開)に続く地方創生ムービー第2弾として監督、脚本を務める。宇都宮餃子会が協力し、専門店でも撮影した。ギョーザを焼き、売る宇都宮の人々の情熱、プライドが感じられる作品だという。宇都宮の観光名所も随所に登場する。

4~6月には、19年ぶりに栃木県が対象となるJRグループの誘客事業「デスティネーションキャンペーン」(DC)が展開される。宇都宮の観光に、ギョーザは欠かせない。28年の宇都宮市観光動態調査では、来訪目的で62・4%が「ギョーザを食べた」と回答。宇都宮のイメージでは「ギョーザのまち」は93・2%。「大谷石」33・4%、「ジャズのまち」13・0%、「カクテルのまち」12・9%などと比べ、ギョーザの認知度の高さが群を抜く。

鈴木さんは「DC、映画の全国公開で宇都宮、栃木県を知ってもらい、来てもらいたい」と話す。購入額1位奪還も全国PRの材料として、追い風になると期待する。(産経新聞)

自分は両方とも食べに現地まで行ったけど、それなりに宇都宮も浜松も美味しかった。まあ消費量を競うのも良いけど食文化の浸透度を競ったほうが良いのでは?

たぶんに市の職員が必死になって餃子店で食事したんだと思うけど、トップを維持するために年がら年中食べてないといけないから、そのうちに飽きちゃうね。もちろん餃子効果で観光客も増えるんだろうけど、自然発生的な数字で良いと思うよ。もうそのブランドは浸透しているからね。

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